結婚式でのお母様の衣裳といえば黒留袖ですが、近年は、洋装(ドレス)を選ばれるお母様も多くいらっしゃいます。新郎新婦のお母様が着るドレスは、マザードレス、マザーズドレスなどと呼ばれ、ネット検索でもたくさん出てきます。種類も豊富で見ていて楽しいですが、結婚式なのでマナーも気になりますよね。このページでは、マザードレスのマナーや選び方について解説します (^-^)
マザードレスを選ぶうえで最も重要なこと
結婚式、打ち合わせなどに行くと必ず耳にするのが「両家の格を合わせる」ということ。そうなんです。結婚式では両家の格を合わせることが非常に重要なんです。
ご両家どちらもお母様は黒留袖、ご両家どちらもお母様はマザードレス…というふうに揃えてしまうのが無難で一般的ではありますが、お母様方の好みが違っていたり、ご事情がある場合も。そういう場合は、黒留袖とマザードレスの組み合わせとなりますが、格が揃えば問題ありません。
ご両家で格を揃えることがとにかく大事なので、事前に、それぞれのご両親が何を着るのかを話し合っておきましょう。話し合えない場合でも、先に決めたご両親からお相手のご両親へ伝えるようにしておきましょう。
また、ご夫婦でのバランスも合わせます。お父様が正礼装のモーニングであれば、お母様も格を合わせた装いをします。格が合っていれば、モーニングと黒留袖など、洋装と和装の組み合わせでも問題ありません。モーニングと黒留袖はむしろ日本では一般的です (^-^)
新郎新婦のお父様が着るモーニングは型が決まっていてわかりやすいけれど、マザードレスは??決まり事などを解説します^_^
マザードレス、どんなものを選べばいい?
お父様の衣裳がモーニングの場合、モーニングは昼の正礼装ですから、お母様のドレスはアフタヌーンドレス(ジャケットとドレスが共布のロングドレス)またはくるぶしが隠れる丈のロングドレスとなります。ロングドレスがノースリーブの場合はジャケットやボレロなどを羽織ります。
夜の正礼装はイブニングドレス(フルレングスのロングドレス)ですが、ここが難しいところ。日本の結婚式のドレスコードは実は、外国のように時間帯を意識していません。夜の結婚式でもお父様はモーニングを着るのが一般的ですし、昼の結婚式でも新郎様は夜の準礼装であるタキシードを着ることも多いんです。
イブニングドレス(夜会服)はホルターネックなど肌を大胆に見せるデザインが多いですが、結婚式では肩を出せないため、また、日本人には大胆な肌見せは好まれないため、イブニングドレスでもジャケットを羽織ることがほとんどです。
マザードレスの長さは?
くるぶしが隠れるくらいの長さがマザードレスの基本となります。スタッフもこの着丈を基準にオススメしています。
ですが、お孫さんの世話をしながらの列席なので長過ぎるものは危なくて着れない、というお母様や、あまり長いものは転んでしまいそうで怖くて着れない…というお母様もいらっしゃいます。そういった場合はスタッフも無理強いはしませんし、好みの問題もあります。
お相手のお母様がこの衣裳に決めたらしい、ということで写真を見せていただく機会も多いのですが、お母様方皆様ロングドレスをお召しになっていらっしゃいますが、実際には、ロングドレスの範囲内でくるぶしの上からフルレングスまでいろんなタイプの方がいらっしゃいます。
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マザードレスの色は?
上品で明るさもあるネイビーや、すっきり格調高く見える黒が根強く人気です。ミセスの方ですと着やせも重要ポイントですし、濃いめの色を選ばれる方が多いですね。
ネイビーや黒ほどは多くはないですが、グレーやベージュ、ブルーグリーンなど明るめのお色を選ばれる方もいらっしゃいます。会場や披露宴の雰囲気に合わせての新郎新婦様のご要望だったり、ご両親様の好み。ガーデンパーティーなども比較的明るい色が好まれています。国際結婚も昔より多いので、それぞれの国の文化的な意味でも明るいお色を選ばれる方もいらっしゃいます。
格が揃えば色までは揃える必要はないのですが、実際にいらっしゃるお客様は、ご両家でマザードレスの色を揃えられる方も多いです。写真では、ご両家のお父様がモーニング、お母様がお二人ともネイビーという感じで揃っていると、やはり統一感が出て写真もすっきりセンス良く見えますね。一方のお母様がグレー、もう一方のお母様がベージュなど違う色でもお二人とも明るい色であればバランスが取れますよ。
注意したいのは、お一人が濃色のドレスまたは黒留袖で、もう一人の方が明るい色を選ばれた場合。ご両家の集合写真だと、明るい色を着たお母様だけ目立ってしまうかもしれません。マナー的には全く問題ありませんが、無難にまとめたい、目立ちたくないという方ですと、後悔してしまう可能性も。
一般の結婚式衣裳のマナー同様、全身白は避けましょう。
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マザードレス、肌の露出は?
結婚式では肩は出せません。なので、袖のあるデザインのものを選ぶか、ノースリーブのドレスならジャケットやボレロ、ショールなどを羽織ります。※レースなど透け感のあるデザインでも、肩が隠されていればOKです。
ノースリーブのドレスに合わせる上着、お母様のご衣裳ではやはりドレッシーなジャケットやボレロなどしっかりとしたものがいちばん人気です。ショールは少し軽いイメージになりますが、ガーデンウエディングなどで選ばれることも多いです。
マザードレスの素材は?
花嫁様は冬でも肩を出している場合がありますし、花婿様やお父様、男性の列席者の方は夏でもタキシードやモーニングコート、スーツですから、会場は一年を通して過ごしやすい温度に保たれている場合がほとんどです。なので、マザードレスのデザインは基本的にはオールシーズン対応となっています。
また、昼の正礼装は光沢のない生地、夜の正礼装は光沢があり華やかな生地とされていますが、日本の結婚式でのドレスコードは時間帯は意識していないので、華美過ぎなければ、昼に光沢のある素材でも問題ありません。
ですが、ベルベットは冬の素材ですので春~夏は避けましょう。マナー違反という理由ではなくファッション性の問題…お洒落に見えないので、という理由です。また、他の列席者の方々と同じく結婚式でのタブーはありますので、そちらは避けましょう。
合わせるジャケットやボレロ、ショールの色は、同系色でまとめても、ベージュやグレー、淡いピンクなど明るい色を選んでもどちらも大丈夫です。アフタヌーンドレスのように上品に仕上がる同系色コーディネートも素敵ですし、レフ版効果で写真映りが期待できる明るい色のジャケットに着やせ効果のある濃色のロングドレスの組み合わせも人気があります。
ちなみに、全身白のコーディネートは結婚式ではタブーですが、一部が白は問題ないので、ジャケットで白を選んでもマナー違反にはなりません。
結婚式でタブーとされているのものは避ける
結婚式ではマナー違反とされる衣裳の素材や色・デザインです。小物に関しては別のページにて詳しく解説しておりますので、下の方にリンクを張っておきますね。
- 全身白(花嫁様と被ってしまうため)
- 毛皮(殺生を連想させるため)
- ヒョウ柄やヘビ柄などのアニマル柄(殺生を連想させるため)
マザードレスに合わせる小物についてはこちらのページへ。
留袖ドレスという選択肢
たまに問い合わせが来るのが「留袖ドレス扱っていますか?」というもの。当店では残念ながら取り扱っておりませんが、密かに人気なようです。賛否両論あり、実際に留袖ドレスで出席し列席者に褒められたというお母様もいらっしゃれば、着物でなくなった段階で留袖ではないので正礼装ではないとする意見もあるようです。ご両家、新郎新婦様が納得されていれば問題ないですが、まだ歴史が浅いアイテムなこともあり、現段階では何とも言えません。が、結婚式のマナーも時代によって変わっていくものなので、どんな地位を築いていくのか楽しみなアイテムです。
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リゾートウエディングならではの衣裳
リゾートウエディングでは、沖縄ならかりゆしなど新郎新婦様が民族衣装などを指定してくることも。問題がなければぜひ、ご両家で着てあげてくださいね。心に残る楽しい思い出になること請け合いです。
準礼装でのウエディングパーティー
レストランウエディングなどのカジュアルなパーティーで、ご両家で格を合わせてあれば準礼装でも問題はありません。お父様がモーニングではなくディレクターズスーツを着用の場合は、お母様はミディ丈のセミアフタヌーンドレスでも準礼装同士となりバランスが取れます。
お写真にも残る結婚式。ご自身に似合う衣裳を見つけて、新郎新婦の門出をお祝いしてあげてくださいね。
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