当日、着方であたふたしないために
さぁ、当日のモーニングコート(モーニング)の着用ですが、お母様の黒留袖と違い、お父様はご自分で着替えることになるかと思います。
モーニングは国際的に、最も格式の高い日中の正礼装とされています。通常のスーツと違って、正礼装ならではの小物もあります。事前にイメージトレーニングしておくと、当日、慌ただしくても焦らず準備できますよ。
ベルトではなくサスペンダーが正式
モーニングには、ベルトではなくサスペンダーを着用します。コールパンツの丈や靴との兼ね合いもありますので、当日バランスよく調節してください。
見えない場所なのでベルトでも…と思いがちですが、ベルトだとシルエットに響いてしまう可能性があるのでオススメはできません。見えない場所なのでサスペンダーが面倒でベルトをしちゃうお父様もけっこういますが…^^; でも、やはりサスペンダーの方が恰好良く決まりますよ。
ワイシャツの襟は?
ウイングカラー(立ち襟)が主流になってはいますがレギュラーカラーでもかまいません。白の無地でブロード生地のものを選びます。
ウイングカラーの場合、首の後ろ側にネクタイを通すヒモが付いています。そこに通してからネクタイを結んでください。
連絡を取り合えるようであれば、ご両家で襟の形をそろえるとバランスも良くお写真もバッチリ決まります。
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ワイシャツの襟については悩まれる方が多いので、こちらの記事でも詳しく解説しました。
アームバンド、使わなくちゃダメ?
袖が長い場合は、アームバンドで調節します。長さ調節の必要がなければ使いません。
カフスボタンは?
正式にはカフスボタンも付けます。ただ、カフスボタンについては目立たない為、また、昔のワイシャツと違い袖口にボタンが付いている為、はしょってしまう方もいらっしゃいます。
結婚式には白蝶貝やパールが合うとされていますが、思い入れのあるカフスボタンを使う方もいらっしゃいますよ。
黒ベストに白襟が付いている場合…どうするの?
黒ベストの場合、縁取りのような白襟がついている場合があります。
これ実は、日本だけでできた、ガラパゴス的マナーです。
モーニングコートは慶弔両用です。海外では、お祝い事でも黒ベストを着ますが、日本に入った時に、慶弔差別化したかったのでしょうか。お祝い事では黒ベストに白襟を付ける、という独自マナーが出来上がったようです。
白襟を付けて使うのが日本ではマナー。ですが、考え方次第。大体のお客様は白襟が付いていれば付けたまま使われているようですが、たまにこだわりのあるお客様で、取り外して使われているお父様もいらっしゃいます。
モーニングに合わせるネクタイの色・デザイン・結び方は?
モノトーンの縞模様やシルバーグレー系の結び下げまたはアスコットタイを選びます。
決まりはありませんが、ウィンザーノットですと、三角の部分が曲がらずふんわりと仕上がり綺麗に見えますよ。
ポケットチーフは?
ポケットチーフは、白い麻または綿のものをスリーピークスという折り方で折るのが正式です。
こちらはスリーピークスの折り方です。
イラストACで、わかりやすいイラストがありましたのでお借りしました。
ボタンが表裏に付いてるんだけど???
モーニングコートは慶弔両用。上着が一つボタンのタイプでは、表裏にボタンが付いている拝みボタンがほとんどです。拝みボタンは慶事と弔事でボタンの留め方を変えます。
結婚式では『拝み合わせ』という方法で留めてください。ボタンが二つとも表に見えるような留め方です。
手袋、どうするの?
お式や写真撮影では、白またはグレーの手袋(布製またはナイロン製・革製)を右手に持ちます。
指先が前になるように持ってください。
お食事中などは、テーブルの上に置いておくか、胸ポケットまたはズボンのポケットにしまっておいてかまいません。
ちなみに、通常の結婚式では手袋をはめることはほぼありません。持つだけですよ^_^
モーニングに合う靴は?
- 黒
- 革(カーフなど光沢の少ないもの)
- 内羽根式のヒモ靴
- ストレートチップ
※外羽根式、プレーントゥは上記のものよりは格下ですが、マナー的には問題ないので履いても大丈夫です。
日本では夜の結婚式でもモーニングを着るの?
そうなんです。モーニングは日中の正礼装ですが、実は日本では、新郎新婦のお父様は夜の結婚式でもモーニングを着ることがほとんどです。夜の正礼装である燕尾服はほぼ選ばれません。
まぁ日本の結婚式、日中でもご新郎は夜の準礼装、タキシード1を着ますからね。時間帯によって衣裳を分ける、というのは日本では根付かなかったようです。
なので日本では、夜でもモーニングコートでほぼ問題はありませんが、式場や列席者の雰囲気にもよるかと思いますので、ナイトウエディングの方は、式場で確認、ご両家・新郎新婦様と相談してご衣裳を決めてくださいね。
- 近頃は夜の正礼装である燕尾服を着用することがほとんどなく、厳密には夜の準礼装であるタキシードを夜の正礼装扱いで着用することが一般的になりました。 ↩︎
式当日はバタバタします。通常のネクタイの場合、結び方に自身のないお父様は事前に練習しておくと当日スムーズですよ。
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